デンデラ/この子は邪悪
友達とオンライン映画会。
ネタバレ注意。
『デンデラ』
面白かった。姥捨山に捨てられた高齢女性たちの話だけど、ただ打ち捨てられ死んでいく人たちではなく、復讐や生にしがみつくために立ち上がる人々の姿、とてもかっこよかった。
デンデラを作ったリーダーもかっこよかったけど、1番良かったのは隻眼の弓使い。みんな好きだろ隻眼の弓使いババア。雰囲気もデザインも顔も良かった。
んん?と思った点を挙げるなら、目的?目標?があんまり一貫してなかった所。
村に復讐する!!と奮起したかと思いきや突如巨大なクマに襲われ、目標が一時クマ討伐に絞られる。
大きな被害を出しつつもやっとのことでクマを追い返し(※殺せてはない(重要))、いざゆかん我々を捨てた村への復讐へ!!って所で雪崩に巻き込まれる。
そして雪崩に巻き込まれて死ぬデンデラのリーダー含め復讐派の主戦力たち。
ほうほうの体でデンデラへ逃げ帰った主人公たちを再び襲うクマ。
壊滅状態のデンデラ。
(ほぼ)単独でクマを倒しに行く主人公。
復讐させたいんじゃないんか?
後半ずっとクマやったな…。
後半クマだけに注力してたならまだしも、復讐だ!→クマだ〜!!→復讐だぁ!!→雪崩だァ〜!!!→復讐どころじゃなくね?っぱ熊よ。だったので視聴者としてもどこに気持ちを置いといたらいいのか分からなくて困惑してた。
結局何?感。
いや、全体的に不満があるわけではないんだけども。嫌な視聴後感とかもないし。面白かったな、とは思う。
ただただ、最後の主人公の「教えてくれ。どっちが勝ったと思う?」というセリフに、勝ったのはクマなの?村なの?デンデラなの?どっちってどれとどれのこと?っていう気持ちになる、という感想に尽きる。
あとなんか、意味ありげな意味の無いシーンの挿入が多かったな。復讐派と穏健派が対立してるド真ん中を鼻歌歌いながら横切るババアとか。クマの前に同じく鼻歌歌いながら特に意味もなく躍り出て、特に意味もなくクマの餌食になるババアとか。ずっと大雪だったけど、春の山を楽しげに駆けるデンデラのリーダーの回想(?)とか。マジでなんの意味があったんだろうな。
割と楽しく観れたことだけは確かです。
『この子は邪悪』
こっちは忌憚なく本当に面白かった!!
ヒロインの父親の家族への愛が最初から最後まで一貫してたのがめちゃくちゃ良かった。
あまりの怪しさに始めはこいつは一体なんなんだ…という懐疑的な気持ちしかなかったし、実際まあ黒幕なんですけど、家族を愛する気持ちだけは一貫して"本物"だった所はマジで好感持てる。
大西流星くん演じる主人公かと思われた子はちょっと、いやかなり可哀想な末路を辿ってしまったけども。結局あれ戻されないまま?めちゃくちゃ可哀想じゃん…。
あと妹のルナ、怪しい仮面つけてていかにもって感じの見た目だったけど映画半分行ってもめちゃくちゃ邪悪!!って感じ全然しなくて、タイトルの「この子」ってこの子じゃないんじゃ…。と思ったらそっちか〜い!!っていう。正直途中から予想はしてたけども。
伏線を気持ちよく回収してくれたのでめっちゃ楽しめた。
タイトルで若干損してる感あるなとは思うけども。好みに合わなそ〜、という印象を跳ね除けて友達のオススメに従って良かった〜。
タイトルで食わず嫌いせずに観よ…。