きさらぎ駅
ツイッターで話題になっていたので友人と視聴。
ネタバレ配慮なし。
正直期待値は低かったので『思ってたより面白かった』と感じた。
個人的に心を動かされた!ズドンときた!!とまではいかなかったけど、友人と
「『強くてニューゲーム系異世界探索クローズドシナリオ』感が……」
「分かるwwww HO『あなたはこのシナリオを知っています。』だよねwwwwww」
ってやりとり出来たのも楽しかった。TRPG感凄い。強くてニューゲーム感も。
いやマジでHO『あなたはこのシナリオを知っています。』なんだよな……www言い得て妙すぎる……天才かよ……。
私はジャンプスケア系の怖がらせ方をしてくる映画が割と苦手なので(避けて通ることはほぼ不可能だけど…)この映画はそれが多様されていて、しかもめちゃくちゃしつこくて来るって分かっててもびっくりしてしまうのでそこが個人的にはマイナスポイントだったけど、好きな人は絶対好きだろうな〜。
車の中に取り残された酔っ払いおじさんの、後ろ?また後ろ?もしかして車の下?上?前?それともまた後ろ…?の演出めちゃくちゃしつこくて笑った。全然いねえ。ここまでくるともはやギャグなんだよな。
前半部分は割と純正ホラーだったけど、後半はもうほんとに強くてニューゲーム。あと時々挟まる爆発で強まるギャグ感。めちゃくちゃ爆発するやんwwwwww
そして前半部分で死ぬほどクソだったけど割と最後の方まで生き残ってたチャラ男が2周目では速攻殺されてて笑った。あまりにもクソすぎて観客のヘイトを集め、2周目に見事に爆散させることで観客のスカッと感引き出し要員にされた男。スカッとしました?私はまあまあそこそこスカッとしました。クソには死を。
ツイッターで見かけた「未来予知型報連相全く出来ない主人公がヤバすぎる、人殺しといて『このおじさんアレだから!!』じゃねーんだよ、語彙力どこ行ったんだよお前仮にも卒論控えた学生だろ」ってツイートがあまりにも的確ツッコミすぎて大好き。こういうツッコミ含めて楽しめる映画だったと思います。
確かにあの世界の登場人物たち、死んだはずなのに追いかけて来る元友人とか、高速移動する人体自然発火おじさんとか色々見たは見たかもしれないけどいきなり通りすがりの普通に話してる人殴り殺して「このおじさんアレだから!!」とか言われてもあなたが恐怖でしかないんよな。社会に出てから苦労するよぉ。社会に出れるのかは知らんけど。
個人的に一番ツッコミたいのはそもそも主人公がきさらぎ駅に行くきっかけとなった人だけどさ。何気に一番怖い。だって本当はあのゲートに一番に入ることが現実世界に帰る方法だったんだとしたら、あの人自分の生徒を置いて一番に入ったってことでしょ?
どうしてもあのJKを助けたかった割に自分は絶対行かなかったし…まあ2人で生還する方法が無いからかもしれないけど…。他人を犠牲にするのはいいんだ…。
そんな感想でした。割とよい映画だった。
デンデラ/この子は邪悪
友達とオンライン映画会。
ネタバレ注意。
『デンデラ』
面白かった。姥捨山に捨てられた高齢女性たちの話だけど、ただ打ち捨てられ死んでいく人たちではなく、復讐や生にしがみつくために立ち上がる人々の姿、とてもかっこよかった。
デンデラを作ったリーダーもかっこよかったけど、1番良かったのは隻眼の弓使い。みんな好きだろ隻眼の弓使いババア。雰囲気もデザインも顔も良かった。
んん?と思った点を挙げるなら、目的?目標?があんまり一貫してなかった所。
村に復讐する!!と奮起したかと思いきや突如巨大なクマに襲われ、目標が一時クマ討伐に絞られる。
大きな被害を出しつつもやっとのことでクマを追い返し(※殺せてはない(重要))、いざゆかん我々を捨てた村への復讐へ!!って所で雪崩に巻き込まれる。
そして雪崩に巻き込まれて死ぬデンデラのリーダー含め復讐派の主戦力たち。
ほうほうの体でデンデラへ逃げ帰った主人公たちを再び襲うクマ。
壊滅状態のデンデラ。
(ほぼ)単独でクマを倒しに行く主人公。
復讐させたいんじゃないんか?
後半ずっとクマやったな…。
後半クマだけに注力してたならまだしも、復讐だ!→クマだ〜!!→復讐だぁ!!→雪崩だァ〜!!!→復讐どころじゃなくね?っぱ熊よ。だったので視聴者としてもどこに気持ちを置いといたらいいのか分からなくて困惑してた。
結局何?感。
いや、全体的に不満があるわけではないんだけども。嫌な視聴後感とかもないし。面白かったな、とは思う。
ただただ、最後の主人公の「教えてくれ。どっちが勝ったと思う?」というセリフに、勝ったのはクマなの?村なの?デンデラなの?どっちってどれとどれのこと?っていう気持ちになる、という感想に尽きる。
あとなんか、意味ありげな意味の無いシーンの挿入が多かったな。復讐派と穏健派が対立してるド真ん中を鼻歌歌いながら横切るババアとか。クマの前に同じく鼻歌歌いながら特に意味もなく躍り出て、特に意味もなくクマの餌食になるババアとか。ずっと大雪だったけど、春の山を楽しげに駆けるデンデラのリーダーの回想(?)とか。マジでなんの意味があったんだろうな。
割と楽しく観れたことだけは確かです。
『この子は邪悪』
こっちは忌憚なく本当に面白かった!!
ヒロインの父親の家族への愛が最初から最後まで一貫してたのがめちゃくちゃ良かった。
あまりの怪しさに始めはこいつは一体なんなんだ…という懐疑的な気持ちしかなかったし、実際まあ黒幕なんですけど、家族を愛する気持ちだけは一貫して"本物"だった所はマジで好感持てる。
大西流星くん演じる主人公かと思われた子はちょっと、いやかなり可哀想な末路を辿ってしまったけども。結局あれ戻されないまま?めちゃくちゃ可哀想じゃん…。
あと妹のルナ、怪しい仮面つけてていかにもって感じの見た目だったけど映画半分行ってもめちゃくちゃ邪悪!!って感じ全然しなくて、タイトルの「この子」ってこの子じゃないんじゃ…。と思ったらそっちか〜い!!っていう。正直途中から予想はしてたけども。
伏線を気持ちよく回収してくれたのでめっちゃ楽しめた。
タイトルで若干損してる感あるなとは思うけども。好みに合わなそ〜、という印象を跳ね除けて友達のオススメに従って良かった〜。
タイトルで食わず嫌いせずに観よ…。